【ボルサリーノ】のピッコラ・ストーリア〔小話〕
『ロッビア事件で 帽子がへこみ、流行となる』の巻
【センタークリース】=【中折れ】
中折れ帽とは、真ん中が凹んでいて、ゆるくたためる帽子のことだと思っていましたが・・・
これには、イタリアのトリノで起きたロッビア事件という事件がかかわっていたそうです。

「労働争議があり、交渉に腹を立てたひとりの労働者が手に持っていたステッキで仲介役のロッビア氏を殴った。
ロッビア氏はボウラー・ハットを被っていたために、丸いクラウン中央にステッキで打った一本の凹みがはっきりとついてしまった。
・・・が、これを名誉の負傷?と考えたのだろうか、その凹みのある帽子を愛着を持ってかぶり続けた。」
ステッキでたたかれてついたその凹みをそのままにしていることに、
敏感なイタリアーニはぐっときたのですね。
ココから、中折れの帽子の・・・そして、ソフト・ハットの流行へとつながっていった歴史が始まっていったらしいのです。
叩かれたって、殴られたって、口に出しては言わないけれど自分の意志は帽子が語ってくれている。
・・・そんな粋な男という感じにも受け取れますね。
(『ボルサリーノ物語』出石尚三:著作 万来舎 2007年出版)より~私なりに省略した形です~